電動アシストキット登くんってたまに聞くけどどういうもの?
「電動アシスト自転車って便利だけど、高くてなかなか手が出ない…」そう思ったことはありませんか?実は、今持っている自転車を電動化できる後付けキットがあるんです。その中でも話題になったのが電動アシストキット登くん。
登くんは、通常の自転車の前輪をモーター付きホイールに交換し、バッテリーとコントローラーを取り付けるだけで、簡単に電動アシスト機能を追加できる優れもの。クロスバイクやロードバイクだけでなく、ママチャリにも取り付け可能だったため、多くの人に注目されました。
しかし、現在は新品では販売されておらず、中古市場でしか手に入りません。それでも「今ある自転車を後付けキットで手軽に電動化したい!」という人にとって、登くんは魅力的な選択肢のひとつです。今回は、そんな登くんについて詳しく解説していきます!
電動アシストキット登くんとは?

自転車の電動補助キット
「登くん」は、通常の自転車を電動アシスト自転車に変えるための後付けキットです。
- 「自転車用電動部品キット・登くん 700C」という正式名称
- e.ecoclub社が2012年頃に販売開始(現在は廃業または社名変更で不明)
- 現在は新品の販売はなく、中古市場のみで入手可能
登くんは、モーター付きホイールやバッテリー、コントローラーを組み合わせたキットで、一般の自転車に取り付けるだけで電動アシスト機能を追加できます。そんな登くんは、2012年頃にe.ecoclub社によって販売が開始されました。

登くんが登場した2012年頃は、日本国内で電動アシスト自転車の需要が高まりつつありました。しかし、当時の電動アシスト自転車は価格が高く、限られたメーカーの製品しか流通していませんでした。そこで、「すでに持っている自転車を電動アシスト化できる」というコンセプトが注目され、登くんのような後付けキットが販売されるようになりました。
e.ecoclubは、登くん以外にも電動自転車用のバッテリーや電動アシスト関連の商品を扱っていました。しかし、現在では公式サイトや販売ページは存在せず、企業自体が活動を停止したと考えられています。会社の倒産や社名変更の詳細な情報は公表されておらず、現在では入手困難な製品となっています。
ただ当時発売の登くんのキットには、電動アシスト化に必要な部品が一式揃っています。
登くんのキットは、基本的に前輪を交換し、バッテリーとコントローラーを取り付けるだけで電動アシスト自転車として機能するようになっています。ただし、日本の道路交通法に適合していないため、公道で使用する場合は注意が必要です。現在では、中古市場でしか手に入らず、バッテリーの劣化などを考慮しながら購入する必要があります。
使い方・装着方法
登くんを使用するには、キットを自転車に取り付けてバッテリーを充電し、アシスト機能を作動させるだけです。
登くんの基本的な装着方法は、まず自転車のフロントホイールを付属のモーター付きホイールに交換し、バッテリーをフレームやバッグ内に設置します。その後、コントローラーを適切な位置に取り付け、ペダルスイッチやアクセルスイッチと接続することで、アシスト機能が利用できるようになります。使用前にはバッテリーの充電を確認し、アシストの強さを調整すると快適に走行できます。
また、登くんにはペダルスイッチ(PAS:ペダルアシストシステム)とアクセルスイッチの2つの操作方法があります。それぞれの特性を理解し、適切に使い分けることで快適なアシスト走行が可能になります。
取り付けできる規格
登くんを取り付けるには、自転車のホイールサイズやフォーク幅の規格を確認する必要があります。
- 700C(クロスバイクやロードバイク向け)や26インチ(MTB向け)に対応
- フォークの軸幅100mm、軸径10mm/12mmに適合
- 一部のサスペンションフォークでは加工が必要
登くんは主に700Cホイールの自転車向けに設計されていますが、26インチ仕様のモデルも存在します。ただし、フォークの軸幅や取り付け方式が異なるため、適合しない場合はフォークの加工が必要になることがあります。特に、9mmクイックリリース仕様のフォークでは、軸幅の違いにより追加の調整が必要です。取り付け作業に不安がある場合は、自転車店や専門業者に相談するのが安心です。
購入方法
登くんは現在新品では入手できず、中古市場での購入が唯一の方法です。
- ヤフオクやメルカリなどのフリマサイトをチェック
- 出品が少なく、タイミングを見て購入する必要がある
- バッテリーの劣化や部品の状態をしっかり確認
登くんはすでに生産終了しており、一般の店舗では販売されていません。そのため、オークションサイトやフリマアプリでの出品を待つしかありません。ただし、中古品は状態が様々であり、特にバッテリーの寿命が短くなっている可能性があるため、購入前に動作確認の有無を確認することが重要です。部品の交換が必要な場合もあるため、メンテナンスに関する知識があるとより安心です。
日本での後付けの電動アシストは合法?
登くんのような後付け電動アシストキットは、日本の道路交通法に適合しない可能性があります。
- 法律上の「電動アシスト自転車」は、ペダルの力の2倍以下のアシストが条件
- アクセルスイッチ付きのキットは原動機付自転車扱いになり違法
- 公道走行には適法な改造や登録が必要
日本の道路交通法では、電動アシスト自転車は「人力の2倍以下の補助力で、時速24kmでアシストが停止する」仕様でなければなりません。しかし、登くんのような後付けキットはこの基準を満たしていないことが多く、公道での使用は違法と見なされる可能性があります。
特に、アクセルスイッチ付きのモデルは法律上「原動機付自転車」として扱われ、ナンバープレートや免許が必要になります。違法走行にならないためにも、使用する際は私有地や専用コースでの利用を検討するのが良いでしょう。
電動アシストキット登くんとその他キット詳細

シマノの後付け電動化キットとその価格
シマノは世界的に有名な自転車部品メーカーですが、現在のところ一般向けの後付け電動アシストキットは販売されていません。
・シマノの電動アシスト技術「Shimano STEPS」は、自転車メーカー向けのOEM供給用である
・一般消費者が後付けキットとして購入することはできない
・電動アシスト機能を搭載した完成車(電動アシスト自転車)として販売されている
シマノの電動アシスト技術「Shimano STEPS」は、電動アシスト自転車用のモーター、バッテリー、コントローラーなどを統合したシステムです。欧州や日本で多くの自転車メーカーが採用しており、E-Bike(電動アシストスポーツ自転車)に搭載されています。
このシステムは、ペダルアシスト方式で日本の道路交通法に適合しており、スムーズなアシスト制御が可能です。特に、坂道や長距離走行に適しており、バッテリー寿命が長いのが特徴です。また、スポーツバイクからシティバイクまで幅広いモデルに採用されています。
シマノ製の後付けキットはありませんが、同社の電動アシストシステムを搭載した完成車は購入可能です。価格の相場は約20万~40万円で、YAMAHAやブリヂストンなどが採用したE-Bikeは20万円~30万円程度、ロードバイクやMTBタイプの高性能E-Bikeは30万円~50万円程度、通勤・街乗り向けのクロスバイクタイプは25万円前後となっています。
このように、シマノの技術を使いたい場合は、最初から「Shimano STEPS」を搭載した電動アシスト自転車を選ぶ必要があります。後付けで簡単に取り付けることはできないため、購入を検討する際は注意が必要です。
ママチャリでも使える後付け方法
一般的なママチャリ(シティサイクル)にも、後付けの電動アシストキットを取り付けることが可能です。
・フロントホイールをモーター付きホイールに交換する方法
・リアハブモーターを搭載し、後輪駆動にする方法
・ペダルアシスト(PAS)対応のキットを選ぶことで安全に使用可能
フロントホイール交換タイプは、「登くん」や「Swytch(スイッチ)」のようなキットで実現できます。まず、フロントホイールをモーター付きホイールに交換し、バッテリーをフレームまたはカゴに固定します。その後、コントローラーやアクセルスイッチをハンドル部分に取り付けることで、電動アシスト機能を利用できます。この方式は取り付けが比較的簡単ですが、ママチャリの前輪は重さの影響を受けやすいため、ハンドリングに違和感を感じる可能性があります。
リアハブモーター搭載タイプもあり、後輪駆動のため走行時の安定性が高いのが特徴です。荷台やカゴを活用し、バッテリーを収納しやすいメリットもあります。ただし、取り付けにはホイール交換が必要で、やや手間がかかるため、自転車店に相談するのが安心です。
ママチャリは構造的に後付けキットの取り付けが難しい場合があるため、以下の点を確認しましょう。
・フォークのサイズが合うか(特にフロントホイールタイプ)
・バッテリーの固定場所があるか(フレームやカゴに取り付け可能か)
・ブレーキの強化が必要か(重量増加による制動力の低下)
ママチャリに後付けキットを取り付けることで、坂道や長距離走行が楽になりますが、日本の法律に適合した製品を選ばないと公道を走行できない可能性があります。
電動アシストユニットの後付け
電動アシストユニットは、後付けで一般の自転車に取り付けることが可能ですが、普及にはまだ課題があります。
・自転車メーカー向けに技術提供されているため、個人購入が難しい
・海外製品の多くは日本の道路交通法に適合していない
・ナンバープレートが必要な場合があり、手続きが煩雑
現在、市販されている後付け電動アシストユニットには、以下のような種類があります。
後付けユニットには、日本の道路交通法に適合していない製品が多く、価格が高いという課題があります。特に、日本では電動アシスト自転車のアシスト比率(人力の2倍以下)やアシスト速度(24km/hでアシスト停止)が厳しく規定されています。これを満たさない製品は原動機付自転車扱いとなり、ナンバープレートや免許が必要になるため、使用環境に注意する必要があります。
後付け電動アシストユニットは、技術的には可能ですが、日本の法律やコスト面を考慮すると現時点ではまだ一般的ではありません。
・シマノは後付けキットを一般販売していない
・ママチャリでも後付け可能だが、適合確認とブレーキ調整が必要
・後付けユニットは高価で、日本の法律適合の問題がある
現実的には、初めから電動アシスト自転車を購入する方がメリットが大きい場合も多いため、用途や法律をよく理解した上で導入を検討することが重要です。
自転車の電動化を安い価格で済ますには
自転車を電動アシスト化する方法はいくつかありますが、コストを抑えるには適切な後付けキットを選ぶことが重要です。電動アシスト自転車を新品で購入すると20万円以上かかることが多いため、後付けキットを利用すれば低価格で電動化できます。
安く電動化する方法
- 低価格の後付けキットを選ぶ
- 中古の電動アシストキットを購入する
- 自分で取り付けて工賃を節約する
- 簡易アシストデバイスを活用する
電動アシスト化のコストを抑えるために、安価なキットを選ぶのが有効です。現在販売されている後付けキットの価格帯は以下の通りです。
- 1万円〜3万円の格安キット
- 例:36V 250Wハブモーターキット(約1万5000円〜2万円)
- 最低限のアシスト機能を持ち、DIYで取り付け可能
- 走行距離や耐久性は高価格帯の製品に比べて劣る
- 5万円〜10万円の中価格帯キット
- 例:Swytch(スイッチ)、PikaBoost(約8万円〜10万円)
- コンパクトなバッテリー設計で、取り付けが簡単
- ペダルアシスト機能付きで、公道での使用が可能なモデルもある
- 10万円以上の高性能キット
- 例:Skarper、Honda SmaChari(約20万円以上)
- 高性能バッテリー搭載で長距離走行が可能
- 法規制対応のモデルもあり、安定した走行が期待できる
低価格のキットは手軽に導入できますが、耐久性やサポートが限られるため、購入前に口コミや仕様をよく確認しましょう。
また後付けキットは新品で購入するだけでなく、中古市場でも入手可能です。特に「登くん」のような過去に販売されていたキットは、新品では手に入らないため、ヤフオクやメルカリなどのフリマサイトを活用するのが有効です。
中古品を購入する際は、以下の点に注意しましょう。
- バッテリーの劣化具合を確認する(寿命が短い場合がある)
- 付属品がすべて揃っているかチェックする
- 出品者に動作確認の有無を問い合わせる
価格は新品より安くなることが多いですが、バッテリー交換が必要な場合は追加費用がかかることを考慮する必要があります。
他には後付けキットの取り付けを自転車店に依頼すると、工賃がかかるため、自分で作業することでコストを抑えられます。
- フロントホイール交換タイプなら比較的簡単に取り付け可能
- 配線作業やブレーキ調整が必要な場合もあるので、基本的な整備知識が必要
取り付けに自信がない場合は、YouTubeなどの動画を参考にしながら作業するのもおすすめです。通常の電動アシストキットではなく、簡易的なアシストデバイスを使うことで、低コストで電動アシストの感覚を得ることができます。
例として、PikaBoost(約8万円)や、キャンプファイヤーで出資を募った新型アシストデバイス(約5万円〜)などがあります。
- 取り付けが簡単で、複雑な配線作業が不要
- フル充電で50km程度の走行が可能
- 軽量で持ち運びしやすい設計
このような製品は、電動アシスト自転車を本格的に導入する前に試してみる選択肢としても有効です。